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猫の講座一覧

交配方法



-------------------マンチカンの交配について-------------------

このところ、マンチカンの交配に関する質問が多く寄せられる為、こちらに記載致します。
結論から言いますと、
『短足同士の交配は厳禁です』

四肢を短縮させる矮小遺伝子は、優性遺伝子です。
短足同士で交配すると、矮小遺伝子の同型接合体の子猫が誕生致します。
矮小遺伝子同型接合体の危険性について、アメリカのブリーダー・テリーハリス氏によると、
矮小遺伝子が同型接合体になると、致死遺伝子になります。
短足のマンチカンには、長足のマンチカンを交配しなければなりません。

※致死遺伝子とは、表現型の影響が強く、その保有者を殺してしまう遺伝子です。
どの生育段階で死亡するかはわかりません。
1・子宮内で死亡するケース
2・ひどい奇形を持ち、出生後早期に死亡するケース
3・成猫になる位で、腸や膀胱等の臓器などの異常により、突然死するケース
などがあげられます。
致死遺伝子には、優性、不完全優性、劣性のいずれかがありますが、マンチカンは優性です。

日本では短足同士の交配が頻繁に行われています。
子猫を迎える際には、十分な注意が必要です。





猫の交配方法

猫の交配方法は次の5つに分けられます。

1・インブリード
2・ラインブリード
3・アウトブリード
4・バッククロス
5・アウトクロス



系統と血量
系統 本猫
祖父
祖母
曾祖父
曾祖母
玄祖父
玄祖母
玄玄祖父
玄玄祖母
血量 100% 50% 25% 12.5% 6.25% 3.125%
(例・三代前の祖先と四代前の祖先が同じ猫の場合、
3×4になり、血量18.75% )




1・インブリード

インブリードは、親子、兄弟姉妹、叔父と姪、叔母と甥と言ったように、
非常に近い親族間での交配
(親子、兄弟姉妹など、極めて近い交配は、極近親交配になります)

・長所 
両親の優秀な遺伝子を受け継ぐ事が出来る。

・短所
同時に短所も強く受け継ぐ事になる。また非常に悪質な劣性遺伝が
表現型として表に出る事がある。

血量 18.75%を超えると近親になります。



2・ラインブリード

三代、四代、五代内で、同一の祖先を共有する雄雌による交配

・長所 
インブリードより安全に、優秀な遺伝子を受け継ぐ事が出来る。

・短所
やたらにラインを組もうとすると、当然欠点が現れる。

(例  3×5/15.625%  4×4/12・5%  4×4×5/15.625%等)





3・アウトブリード

先祖四代に同一の祖先を共有しない雄雌による交配。
又は非常にかけ離れた血統間による交配。
体質が弱くなる事を回避する為、交配する事がある。

・長所
体質が安定し、奇形の出現は少ない。タイプ改良、発展する事がある。

・短所
どのようなタイプの子猫が生まれるかわからない。




4・バッククロス

親子・祖父と孫と言ったような縦のラインの交配。

・長所
優秀な遺伝子を強く受け継ぐ事が出来る。
極近親交配の中でも、兄弟姉妹のように横につながる交配より、バッククロスの方が成功率が高い。

・短所
極近親交配による弊害が出やすい。

希少猫種は、必然的にインブリードになってしまうので、
雄雌共に健康体であり、特に父・祖父は優秀な固体をもってくる。



5・アウトクロス

基礎猫種に、他の猫種を交配する方法。
新猫種を作出の他、
希少猫種の遺伝子プールを広げる為に、必要不可欠な交配方法。
アウトクロスの定義は、各愛猫団体により異なる。



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